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婚活で条件年収1,000万円?「結婚相手を年収で選ぶ愚か」

サラリーマンの年収は水物

 婚活中の独身女性は、男性の「年収」が気になって仕方ない。そして、婚活中の独身男性も、女性の「年収」が気になって仕方ない。年収が高い人と結婚できれば良い暮らしができる。年収が高い人と結婚できれば楽ができる。そう考えているからだ。

 確かに、結婚相手選びにおいて、経済力の見極めは重要だ。ただし、相手の年収を確認したところで、相手の本当の経済力など判らない。特に、サラリーマンの年収は水物。無能な愚者でも運が良ければ年収2,000万円程度は稼ぐし、有能な人格者でも選択した職種や業種によっては年収400~500万円程度に甘んじることもある。おまけに、年収は一年限りのスポット情報。つまり、サラリーマンの年収は、2,000万円までは誤差の範囲と言える。

 従って、相手の本当の経済力を測りたければ、相手の年収に惑わされてはいけない。それよりも、相手の仕事に対する「持続可能性」を厳しく見極めることのほうがはるかに重要だ。

「高年収」は長続きしない

 本当の経済力は、年収×年数=生涯賃金、で測定されるべきものだ。即ち、相手の本当の経済力を測りたければ、年収のみならず、「その年収を今後何年間くらい継続して獲得することができるか」という持続可能性の観点まで考慮して、はじめて正しい判断を下すことができる。(尚、婚活中の独身男女の多くが若年層であることに鑑み、ストックの議論はここではしない。)

 たとえば、「過酷な勤務実態の代償」として高年収を獲得しているようなケースは、その年収を10年単位で維持することなどできず、生涯賃金は決して高いとは言えない。除染作業員の日給は高いが、何か月間も働けない。コンサルタントの年収は高いが、三年ともたない。不規則な勤務、残業、土日休日出勤、有無を言わさない出張・転勤・海外勤務、激烈な競争、ノルマ・結果・業績主義、タイトな締め切り、精神的・肉体的ストレス、プライベートを犠牲にした継続的な自己投資の必要性、生命・健康リスク、訴訟リスク、重い責任、早期の出向・リストラの可能性等が重くのしかかれば、たとえ目先の年収が高かろうと、早晩失職する運命にある。

 「産業の浮沈」の影響も免れられない。一般に、産業のライフサイクルは30年程度と言われる。どのような産業であっても、業者間の競争、需給、技術革新等を通じて、やがて超過利潤の確保が難しくなる。仮に、今黎明期の最先端産業で高年収を獲得する幸運に恵まれたとしても、その年収を維持したまま定年退職時まで逃げ切ることなどできず、生涯賃金は決して高いとは言えない。証券業界は、株式売買委託手数料の自由化で株式取引の収益性が低下し、証券取引所の立会場を賑わせた場立ちが消滅し、ネット証券の参入で対面営業の収益性が低下し、株式・債券トレーダーの一部がAIに置き換わった。公認会計士業界は、かつて合格者増という国の供給緩和策で監査法人に就職できない公認会計士が続出し、M&A等のコンサルティングサービスは参入業者激増でコモディティー化が早く、記帳代行や申告業務といった伝統領域はシステム化が加速した。今存在する仕事が将来も存在するという保証などどこにもない。

「持続可能性」の見極め方

 結局、相手の本当の経済力を測りたければ、眉唾物の高年収などに踊らされるのではなく、むしろ、たとえ少々年収が低かろうと、その持続可能性を厳しく見極めることのほうがはるかに重要だ。大過なくきっちり働いてさえいれば、経済力は自ずとあとからついてくる。相手の仕事に対する持続可能性は、「好き」、「ストレス耐性」、「堅実」という3つのポイントから見極めたい。

 相手が「今の仕事が好きで心から楽しんで取り組んでいる」のであれば、長期の勤続年数が確保できる可能性が高い。たとえ少々過酷な勤務実態があり、産業の盛衰に巻き込まれたとしても、それを上回るモチベーションさえあれば、仕事は十分に続けていける。高年収であるかどうかはさておき、ジョブホップを繰り返して年収を落としていく心配もない。仕事が好きで心から楽しんで取り組んでいる人は、肉体的にも精神的にも活き活きしており、結婚相手としてとても魅力的だ。従って、相手に対して「年収はいくらですか」などと愚問を投げかける暇があったら、「仕事は楽しいですか」と確認することをお勧めする。

 相手に「逆境を生き抜き困難を撥ね退けるストレス耐性」があれば、長期の勤続年数が確保できる可能性が高い。ビジネスマン人生は、40年、50年、あるいはそれ以上続くかもしれない。それでも、自信があり、ど根性があり、粘り強さがあれば、将来必ず訪れるであろう逆風下でも逞しく生き抜いていける。精神の病や大病も撥ね退けるかもしれない。従って、相手に対して「年収はいくらですか」などと愚問を投げかける暇があったら、「挫折体験は何ですか」と確認することをお勧めする。

 相手が「思慮深く堅実な取り組みができる性格」であれば、長期の勤続年数が確保できる可能性が高い。たとえどんなに今の仕事が好きで、一定のストレス耐性を備えていたとしても、将来のことなど誰にもわからない。しかし、普段からリスク回避のための努力を続けている人は、万一不測の事態に陥ったとしても、右往左往することなく、また、その復活も早い。従って、相手に対して「年収はいくらですか」などと愚問を投げかける暇があったら、「転ばぬ先の杖は何ですか」と確認することをお勧めする。

相手の本質を見極める

 年収3,000万円以上を恒常的に叩き出している実力者であれば、相手の年収に注文を付けることも頷ける。しかし、それ以下で、何らの卓越した能力もない者が、相手の年収を小馬鹿にして意気がるのは、勘違いも甚だしいし、本当に見苦しい。

 年収は時の運。むしろ、その持続可能性にこそ相手の本質が宿り、その持続可能性こそが相手の経済力を雄弁に語る。筆者は、独身男女のみなさんの婚活を心から応援している。

以上

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