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20代30代女性の妊活に朗報「東京都が卵子凍結費用助成」

子供達が生まれる可能性を高める政策

 2023年9月15日、東京都が、「卵子凍結に係る費用への助成」及び「凍結卵子を使用した生殖補助医療への助成」を開始すると発表した。これは、社会の宝たる子供達がこの世に生まれ来る可能性を高める政策であり、筆者は同政策を高く評価する。

 但し、筆者は、同政策はあくまで対処療法であるとも考える。本件助成を活用する女性のみなさんの背景は種々あれど、中期的には、その多くを原因療法によって支援する取り組みが必要であろう。

妊娠・出産は不可逆的なイベント

 筆者が、本件助成を対処療法と考える背景は、女性の妊娠・出産というイベントが、身体能力の盛衰等を背景とした不可逆的なイベントだからに他ならない。確かに、本件助成によって、多少なりとも女性の妊娠・出産に対するモラトリアムは拡大しよう。しかし、如何にモラトリアムが拡大しようとも、たとえば、45歳で初めて妊娠・出産したいと思い立った女性を救うことは簡単ではない。また、仮に、妊娠・出産に成功したとしても、母体への影響や、その後の母親の育児負担、経済負担、母子の年齢差がもたらす共有人生が限定される弊害等に鑑みれば、決してベストな選択とは言えない。即ち、この問題の根本的解決を図るためには、モラトリアムの拡大ではなく、そもそも、多くの女性が、動物(哺乳類)として宿命づけられた妊娠・出産適齢期(たとえば、妊孕力等の観点から34歳くらいまで。35歳以降は「高齢出産」と言われる。)に、当然のように妊活に取り組みたくなり、本人が望めば当然のように妊活に取り組めるような環境を作ることであろう。

 これは、ピアノやヴァイオリンの例を考えると判りやすい。ピアノやヴァイオリンは、絶対音感や脳の発育等の観点から、6歳くらいまでに始めないと身に付かないと言われる。我々は、この身体能力の盛衰等を背景とした不可逆的なイベントに対し、たとえば12歳まで助成するというような政策を打ち出すこともできる。しかし、仮にこの助成を活用し、子供が12歳からヴァイオリンを始めたとしても、プロのヴァイオリニストとして大成できるかと問われれば、当然、不利な状況にあると言わざるを得ない。従って、我々が取り組むとすれば、やはり、動物として宿命づけられた、絶対音感が習得しやすい6歳くらいまでに、子供がピアノやヴァイオリンに取り組みたくなり、本人が望めば徹底的にピアノやヴァイオリンに取り組めるような環境を作ってあげることだろう。

助成に頼らない取り組み

 では、多くの女性が、動物として宿命づけられた妊娠・出産適齢期に、当然のように妊活に取り組みたくなり、本人が望めば当然のように妊活に取り組めるような環境を作るには、具体的にはどうすれば良いのだろうか。

 ①「若いうちに子供を妊娠・出産してしまうと自分が遊べ(働け)なくなってしまうので、とりあえず卵子を凍結しておいて、もう少し遊び(働き)たい」。このような背景を持つ女性に対しては、遊びや仕事と、妊娠・出産・育児が両立できる環境作りが必要となろう。出産・育児休暇の取得に耐え得る柔軟で公平な職場環境、妊娠・出産・育児負担の軽減等の他、もしかしたら、10代の頃から十分に遊び尽くせるような(妊娠・出産適齢期には、遊びに飽き、遊びに十分満足しているような)環境作りも必要かもしれない。

 ②「自分は今すぐにでも結婚・妊娠・出産したいのだが、なかなか適当な結婚相手に巡り合えないので、とりあえず卵子を凍結しておいて、もう少し婚活を頑張りたい」。このような背景を持つ女性に対しては、独身男女のマッチングの強化が必要となろう。独身男女の出会いの機会の一層の提供に加え、家族、地域社会、学校、職場等が積極的に結婚相手を紹介するなど、協力応援体制の構築等が必要かもしれない。

 ③「自分は今まで漠然と過ごしてきてしまったが、30代後半に至り、こんなに急速に妊孕力が低下してしまうとは知らなかったので、とりあえず卵子を凍結しておいて、これから婚活を頑張りたい」。このような背景を持つ女性に対しては、女性の妊孕力や結婚・妊娠・出産適齢期等に関する教育及び啓蒙活動が必要となろう。医学的見地からの情報提供に加え、日本の文化や家族の在り方についての教育等も必要かもしれない。

 ④「現状、お金が無くて、今すぐ結婚・妊娠・出産できるような状態ではないので、とりあえず卵子を凍結しておいて、将来に備えたい」。このような背景を持つ女性に対しては、家族や職場仲間等が経済的に支え合う仕組みや、社会に出てからの資金の積み立て、運用、保険機能の活用等が必要かもしれない。

 ⑤「現状、親の介護に追われていて、今すぐ結婚・妊娠・出産できるような状態ではないので、とりあえず卵子を凍結しておいて、将来に備えたい」。このような背景を持つ女性に対しては、親の介護を地域社会等がバックアップする仕組みが必要かもしれない。

 無論、⑥「現状、自分は大病を患っていて、今すぐ結婚・妊娠・出産できるような状態ではないので、卵子を凍結し、将来に備えたい」、⑦「現状、結婚し妊活に取り組んでいるが、身体的理由等からなかなか妊娠できないので、卵子を凍結し、将来に備えたい」という女性に対しては、本件助成の活用による卵子凍結が極めて有効な手段となる。但し、これらのケースも、その背景には、食生活の問題や、過酷な労働環境等生活習慣の問題等が潜んでいる可能性が否定できない。中長期的には、これらのケースの裏に潜む原因の除去が必要となろう。

女性のみなさんの意欲を応援

woman riding on back of man

 独身女性・既婚女性のみなさんの、子供を望む意欲は尊い。本件助成の活用によって、先ずは、妊娠・出産等において女性が抱える問題の一端が解消し、一組でも多くの幸せなカップル・家族が誕生すれば、素晴らしいことではないだろうか。そして、中期的には、民間が中心となって、本件助成に頼らない社会を構築していく必要もあるのではないだろうか。

 筆者は、独身女性のみなさんの婚活・妊活及び、既婚女性のみなさんの妊活を心から応援している。

以上

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