
30代婚活者が「もっといい人がいるはず」病で陥る生涯独身
病的な煩悩を捨て去る

将来の結婚を希望する30代独身男女のみなさんの中で、それなりに異性との貴重な出会いに恵まれているにも関わらずそれでも飽き足らず、「自分にはもっと相応しい人がいるはず」と妄信し、無節操に、そして半ば独善的に結婚の決断を先延ばししている人はいないだろうか。
あなたが若ければ一時の戯れも許されよう。しかし、30代のあなたは既に堂々たるオッサン、オバサンだ。10代20代の若者とは肌つやが違う。そして、そのことに気付いていないのはあなただけ。いつまでもフラフラしていてよい年齢ではないし、裸の王様よろしく飲み歩いたり遊び歩いたりしている場合ではない。もし、あなたが、必ず結婚するつもりでいるのなら、あなたは早々にその病的な煩悩を捨て去り、いい加減自身を見つめ直し、その婚活泥沼から抜け出さなければいけない。
自分自身を過大評価している

あなたの「自分にはもっと相応しい人がいるはず」というその病的な煩悩は、自分自身を過大評価してしまっていることに起因している可能性が高い。
一般に、能力の低い者は自分の能力を過大評価する傾向があり、能力の高い者は自分の能力を過少評価する傾向があるとされる(ダニング=クルーガー効果)。そして、婚活マーケットにおいては、一定数の独身男女がこの認知バイアスの呪縛にかかっており、叶わぬマッチングを求めて、まるで回遊魚のように婚活マーケットをぐるぐると回り続けている。婚活マーケットを俯瞰すれば明白なことだが、実は、「自分にはもっと相応しい人がいるはず」と妄信している人の多くが、中途半端に成功し、中途半端にコンプレックスを持つ、婚活偏差値55位の独身男女達だ。中途半端に成功しているものだから、自身の婚活偏差値は60超と誤認し、中途半端にコンプレックスを持っているものだから、上昇志向が強く、野心的で、結婚相手にも過度の理想を持っている。
では、このような認知バイアスの呪縛にかかった独身男女達が婚活を進めるとどうなるのか。当然、自身が思うような異性とは結ばれず、「次の異性」、「また次の異性」、という展開になる。認知バイアスとは、つまるところ、「自分が認識している自身の市場価値」と「相手の異性が認識しているこちらの市場価値」がズレている状態であり、自分がどんなに理想の結婚相手を渇望しようとも、自分と相手の異性の両方が同時に満足するマッチングなど、未来永劫、天地がひっくり返っても、起こり得ない。理論上、非合理的なマッチングは絶対に無理な相談なのだ。
従って、もし、あなたが「自分にはもっと相応しい人がいるはず」と妄信しているのだとしたら、自身が認知バイアスの呪縛にかかっている可能性を冷静に疑う必要がある。勿論、自身で本当の自分の実力に気付くことはできない。今すぐ、信頼できる友人や家族等にあなたの真の市場価値を確認することを強くお勧めする。信頼できる友人や家族等であれば、あなたのために、きっと残酷な真実を語ってくれよう。
他人からの評価ばかりを気にしている

あなたの「自分にはもっと相応しい人がいるはず」というその病的な煩悩は、他人からの評価ばかりを気にして異性を選んでしまっていることに起因している可能性が高い。
原理原則から言えば、結婚は、当人同士が良いと思えば、誰にどう思われようと、誰に何と言われようと、堂々と結婚すればそれで良い。しかし、昨今はSNS等を通じて情報の共有が盛んであり、友人、知人、学生時代の同僚、職場の同僚、趣味の仲間、家族、その他大勢の他人の目がこれまで以上に気になる時代になってしまった。そしてその結果、独身男女の多くは、他人からの評価を気にし、他人と自分とを比較しながら、結婚相手を選ぶようになってしまった。
では、このような他人からの評価ばかりを気にしている独身男女達が婚活を進めるとどうなるのか。当然、自身が思うような異性とは結ばれず、「次の異性」、「また次の異性」、という展開になる。たとえ、自身の主観的な基準に照らして十分合格点(たとえば相性が良い)に達している異性が現れたとしても、他人からの評価が芳しくない(たとえば低年収)であろうことを想像すれば、いとも簡単に排除する。そして、他人からの評価が高いであろうと思しき異性が現れたとしても、今度は逆に自分の主観的な基準に噛み合わない。このような曖昧模糊とした、彼方立てれば此方立たずの状態が半ば無意識のうちに展開されるものだから、いつまで経っても八方丸く収まるような奇跡のマッチングは実現せず、やがて婚活泥沼にはまっていく。
従って、もし、あなたが「自分にはもっと相応しい人がいるはず」と妄信しているのだとしたら、自身が他人からの評価を気にし過ぎている可能性を冷静に疑う必要がある。当然であるが、主観的な基準に照らして異性を選ばなければ、結婚などできない。即刻、他人と自分との比較を止める。そして、見栄や、プライドや、打算を捨てて、素の自分に戻ることを強くお勧めする。あなたは、シンプルに、あなたの主観的な基準に照らして、あなたが良いと思う異性を選べばそれで良い。そして、既に、あなたの周りにその異性が存在する可能性も高い。なお、素の自分に戻るためには、前述の認知バイアスの呪縛からも解放されなければならないということは言うまでもない。
時の経過リスクを過小評価している

あなたの「自分にはもっと相応しい人がいるはず」というその病的な煩悩は、時の経過リスクを過小評価してしまっていることに起因している可能性が高い。
一般に、多くの婚活中の独身男女は、時の経過リスクをかなり甘く見積もっている。婚活は時間との闘いであり、時の経過と共に結婚できる確率は加速度的に低下するのだが、多くの婚活中の独身男女はそのことに全く気付いていない。時が経過すれば、①自身の肉体が劣化し(異性からモテなくなる)、②自身と年齢的な釣り合いのとれる異性の肉体が劣化し(異性に惚れにくくなる)、③自身と年齢的な釣り合いのとれる異性が成婚することによって婚活マーケットから退出し(異性との出会いのチャンスが減る)、④飲み会や趣味等を共有していた友人・知人のネットワークが縮小し(異性との出会いのチャンスが減る)、⑤職場や家族等の環境変化等による想定外の事態が発生し(何かしらの理由を付けて生涯独身を肯定する)、⑥自身の気力が低下する(何かしらの理由を付けて生涯独身を肯定する)。良いことなど何一つない。
では、このような時の経過リスクを過小評価している独身男女達が婚活を進めるとどうなるのか。当然、自身が思うような異性とは結ばれず、「次の異性」、「また次の異性」、という展開になる。時間の制約が無いのだから、無限の、飽くなき理想の追求が始まってしまう。結論はいつまで経っても先送りされる。もはや歯止めは効かない。
従って、もし、あなたが「自分にはもっと相応しい人がいるはず」と妄信しているのだとしたら、自身が時の経過リスクを過小評価してしまっている可能性を冷静に疑う必要がある。あなたは、結婚を「一世一代の重要イベント」と構え過ぎて、時間を湯水のように使うことさえも聖域化してはいないだろうか。老いた経験の乏しいあなたは、若さは永遠に続くと錯覚してはいないだろうか。あなたは、早急に各種統計にあたり、年齢と生涯未婚率の関係や、年齢と妊孕力の関係等を勉強したほうが良い。筆者の肌感覚を述べるとすれば、もし、あなたが32歳前後の年齢で「自分にはもっと相応しい人がいるはず」と妄信しているとすれば、あなたは50%の確率で生涯お一人様になる覚悟をしなければならない。もし、あなたが35歳前後の年齢で「自分にはもっと相応しい人がいるはず」と妄信しているとすれば、あなたは70%の確率で生涯お一人様になる覚悟をしなければならない。もし、あなたが38歳前後の年齢で「自分にはもっと相応しい人がいるはず」と妄信しているとすれば、あなたは90%の確率で生涯お一人様になる覚悟をしなければならない。
もうヒットするのは止めにしよう

トランプゲームのブラックジャックであれば、常にバスト(カードの合計点数が21点を超えてしまうこと、即ち負け)を意識して、ヒット(もう一枚カードを引く)すべきかどうかを考える。カードの合計点数が12点以上の時にヒットする場合は常にバストの可能性があるし、カードの合計点数が21点に遠く及ばなかったとしても戦略的にステイ(その時点の合計点数で勝負する)する場合もある。ブラックジャックにおいて、次のカードに手を伸ばすべきか否かは、極めて慎重に、熟慮の上判断するものだ。
人は、ゲームであれば十分に理性的な判断ができるのに、こと婚活となると何故だか理性が吹っ飛び、感情的にアツくなる。勝負にアツくなれば勝機は遠のき、カードをヒットし続ければ、最後はバストが待っているだけなのに、それが判らない。婚活はゲームではない。ゲームではないからこそ、ゲーム以上に負けが許されない。ゲーム以上に負けが許されないからこそ、ゲーム以上に理性的でなければならないのに、それでも楽観論で突き進む。
あなたの「自分にはもっと相応しい人がいるはず」というその病的な煩悩の裏側には、自分自身を過大評価し、他人からの評価ばかりを気にし、時の経過リスクを過小評価するという、あなたの悪しき思考が潜んでいる。果たして、目の前のチャンスを掴まない者に神は二度目のチャンスを与えるのだろうか。もうヒットするのは止めにしよう。筆者は30代独身男女の婚活の成功を心から応援している。
以上
プロフェッショナル専門オンライン結婚相談所・縁仲
