地方から上京した女性の婚活「田舎男性と結婚してUターン」
結婚をきっかけに東京脱出
地方から上京し、現在、東京で一人暮らしをしている独身女性のみなさんに、謹んで伺いたい。あなたは、今の生活に満足しているだろうか。今の生活に十分に満足しているという絶好調のあなたは、申し訳ないが、今回の主役ではない。引き続き東京での独身ライフを謳歌して欲しい。ということで、今回の主役は、地方から上京し、今の生活に一抹の不安を感じているあなただ。
あなたは高校卒業まで親元で生活をしていた。小気味よく地元の進学校に進んだあなたは、一生懸命勉強し、晴れて東京の大学に進学した。もしかしたら、田舎では「勝ち組」ともてはやされたかもしれない。あなたは、新幹線か飛行機に飛び乗って、希望を胸に、意気揚々と東京にやって来る。何の縁もゆかりもない郊外にアパートを借りて一人暮らし。アパートは親の勧めもあってオートロック付きだった。大学の課題をこなし、テニスで汗を流し、親から送られてくる米と野菜を受け取り、ファミリーレストランでバイトをする。いつしか渋谷も新宿も歩き慣れた街となった。そして、無難に大学生活を送ったあとは、特にやりたいことも見つからず、周囲に流されるまま東京で就職。田舎に後ろ髪を引かれる思いは無かった。山手線沿線でのOL生活が始まる。仕事に追われ、遊びに追われ、そして、数年(から十数年)の歳月が流れた。時に忙しかった仕事は、いつしかマンネリ化した。もはや力みはない。さりとて、力も入らない。給料は大して上がらない。奨学金も残っている。友人との旅行や飲み会はいささか飽きた。恵比寿や銀座もしばらく行っていない。そして、素敵な男性は沢山見てきたが、彼氏はいない。結婚の予定もない。それでも、今のまま淡々と生活をしていれば何一つ不自由はない。会社からは毎月チャリンチャリンとお金が振り込まれる。コンビニもスーパーもすぐそこ。誰からも干渉されない東京の生活は気楽そのものだ。当面はこのままで良いと思っていた。しかし、時折、ふと思うようになる。本当にこのままで良いのかと。このまま結婚もせず、都会の片隅で一人ポツンと生活を続け、力の入らない仕事のために会社と家を往復するだけの毎日で、本当に良いのだろうかと。
かつての田舎の勝ち組であるあなたが東京で迷走するのも無理はない。何故なら、東京は、あなたのホームタウンから遠く離れた「アウェイの地」だからだ。アウェイの地では結婚もままならない。アウェイの地では人との繋がりも希薄だ。仕事に情熱でも注げればまだ良いのだが、今更そう簡単にはマインドチェンジもできないだろう。そして、絶えず「独居老人」の四文字が頭の片隅にちらつく。もしかしたら東京の水が合っていないのかもしれない。競争社会、速い時間の流れ、希薄な人間関係に、田舎で培ったあなたの良さが押し潰される。では、この不安とモヤモヤをどうやって打破すれば良いのだろうか。ここで、筆者に提案がある。あなたは、「田舎の独身男性をターゲットに婚活し、結婚を機に、思い切って故郷にUターン」してみてはいかがだろうか。結婚をきっかけに東京を脱出するわけだ。
社会的孤立を回避
田舎男性と結婚して故郷にUターンする最大のメリットは、あなたが「社会的に孤立することを防げる」点にある。筆者は、あなたに去来する不安とモヤモヤの大部分は、あなたの「東京での社会的孤立の可能性を摘む」ことで解消することができると考えている。そして、言うまでもなく、結婚は、社会的孤立を回避する最大の処方箋だ。あなたは、田舎男性と結婚して故郷にUターンすることで、自分の両親や兄弟姉妹、親戚、幼少期から高校までを共にした気心の知れた幼馴染、地縁者との人間関係をフルに享受することができる。そして、同郷である結婚相手の両親や兄弟姉妹、親戚、幼馴染、地縁者等との人間関係までをもフルに享受することができるのだ。これは何とも頼もしいことではないだろうか。これであなたが社会的に孤立する可能性は0%だ。
もちろん、あなたは、東京で結婚しても社会的孤立を回避することはできる。しかし、その場合であっても、あなたの故郷にいる関係者とは疎遠にならざるを得ない。また、結婚相手があなた同様に地方出身者であった場合は(この可能性は十分にある)、結婚相手の故郷にいる関係者とも疎遠にならざるを得ない。つまり、東京で結婚した場合は、あなたは典型的な核家族となる可能性が高く、子供を授からなかった場合や夫との死別等によって、あなたが孤立する危険性が依然として残るわけだ。加えて、東京という街は、「家族で支え合う」というフォーメーションが極めて取りづらい街だ。地価が高いため、どんなに頑張って働いても、サラリーマン風情ではたとえば10LDKの一軒家を建てることなどは至難の業であり、子や孫との二世帯三世帯同居は極めて難しい。また、東京は変化の激しい街でもあり、将来、あなたの親しい友人が、転勤や結婚や帰郷等であなたの元を去っていく可能性も十分に考えられる。地方出身者にとって、東京という街は、二重三重の意味で、社会的孤立に陥る可能性の高い街ということになるのではないだろうか。
納得の子育て
田舎男性と結婚して故郷にUターンする二つ目のメリットは、「納得の子育てができる」点にある。あなたは結婚して、やがて妊娠、出産、子育てをすることになるだろう。そして、人は、誰しもが、自分が生まれ育った環境を肯定し、自分が生まれ育った環境で我が子を育てたいと願うものである。仮にあなたがその例外でないのだとするならば、あなたが田舎男性と結婚して故郷にUターンすることは、極めて合理的で理に適った選択ということになる。例えるなら、鮭の母川回帰(川で生まれ、海に出て成長し、再び生まれた川に帰って産卵する)のようなものであり、勝手知れたる土地で子育てを行えることは、心身ともに恵まれたことではないだろうか。そして、ここでポイントとなるのは、あなたが田舎男性を選択したということだ。即ち、田舎男性と結婚することで、あなたの子供を田舎の環境で育てることが既定路線になるわけだ。これは、同郷男女同士の結婚で、子育てに対する価値観が概ね一致していればこそ、すんなりと成し得ることができるものだ。もし、あなたが東京の男性、あるいは、他の地方の男性と結婚した場合は、夫婦の子育ての方針が必ずしも一致するとは限らない。あなたが伸び伸びとした環境で子育てがしたいと考えても、結婚相手は小学校から「お受験」をさせたいと考えるかもしれない。当然話し合いとなり、あなたの望みが叶う可能性は50%だ。もちろん、東京で結婚した後に夫の賛同を得て田舎に移住するとなると、更にハードルは一段も二段も上がる。
言うまでもなく、あなたが故郷で子育てをすることによる物理的メリットも計り知れない。夫の他に、子育ての経験が豊富な4人の大人(あなたの両親、結婚相手の両親)があなたの子育てを強力にバックアップしてくれるからだ。東京で孤軍奮闘することを思えば、故郷で子育てができるということは、究極のアドバンテージと言えるだろう。
あなたは、故郷にUターンすることで、田舎と東京のいいとこ取りをした子育てをすることができる。田舎の最大の魅力は、何といっても、そこに豊かな自然があることだ。田舎で育ったあなたは、海水浴に行く、登山に行く、スキーに行くなどという表面的な田舎ライフを超越した子育てをすることができる。田植稲刈りをし、木を間引き、堆肥を作り、魚掴みし、きのこを採取し、鶏を放し飼いし、柿を捥ぎ、大根を干し、味噌を作り、臼と杵で餅をつく、という田舎の生活に根差した子育てができるのだ。同時に、東京で得た経験も余すところなく活かすことができる。田舎では、半蔵門線の起点と終点を知っている人もいなければ、キャンパスライフ、通勤地獄、丸の内のランチ事情、表参道の洒落たバー、伊勢丹新宿店のブランドショップ、国立科学博物館の混雑、家賃相場、休日の小金井公園、六本木のイルミネーションについて語れる人もごくごく少数。ほんの些細な知識や経験も、子供にとっては貴重な養分になるのだ。
等身大の生活
田舎男性と結婚して故郷にUターンする三つ目のメリットは、「等身大の生活ができる」点にある。あなたが田舎男性と結婚して故郷にUターンすれば、もしかしたら、あなたの夫は既に家を所有しているかもしれない。あるいは、近い将来に家を相続できるかもしれない。また、場合によっては、あなた自身が家について何かしらの目途がついているかもしれない。仮に、このいずれでなかったとしても、あなたが、あなたの故郷で家を購入することは、おそらくあなたの等身大の経済力で検討ができるものであろう。ちょっと巷の不動産サイトを覗いてもらえば一目瞭然だが、程度の良い中古住宅、それも東京の狭小住宅と比較すれば大豪邸が、数百万円程度から購入できる。これは極めて恵まれたことではないだろうか。もはや、あなたはあくせく働かなくても良いのだ。
これとは対照的に、あなたもご理解の通り、東京はとにかく住居費が高い。あなたが賃貸派であるか購入派であるかはさておき、東京に標準的な生活基盤を持つということは、住宅に1億円内外のお金を掛けることを意味する。たとえば、5,000万円~6,000万円程度の家を35年ローンで購入すれば、金利1.5%で、総額6,500万円~7,700万円程度の支払いとなる。そして、この支払は、あなたの額面給料から税金等を差し引いた手取額の中から支払われるのだから、額面給料としては8,000万円~1億円程度のものをつぎ込むことを意味する。この金額は、たとえば年収500万円のあなたが、飲まず食わずの状態で20年間かけてようやく稼ぐ金額だ。ちなみに、賃貸でも結論に変わりはない。家賃月額15万円×12か月×35年=6,300万円であり、額面給料にして8,000万円程度のものつぎ込むことになる。購入か賃貸かは無差別であり、議論に意味はない。そして、一般常識のある大人がちょっと算盤を弾けば、これがいかに悲壮感漂う選択であるかがわかる。幸運にも、あなたは田舎の生活環境を熟知している。あなたは、東京に残って、大真面目にこの選択を採るだろうか。あなたが大地主の息子と結婚するか、年収3,000万円超のビジネスマンと結婚する前提で東京にいたとしても、決して賢明な選択とは言い難いだろう。あなたが東京で結婚するとすれば、9割以上の確率で「持たざる民」と結婚することになるのだから、大いに苦労するであろうことは結婚する前から既に確定していることなのだ。
自分らしさを再定義
田舎男性と結婚して故郷にUターンする四つ目のメリットは、「自分らしさを再定義することができる」点にある。田舎男性と結婚して故郷にUターンすれば、住む場所を変え、仕事を変え、付き合う人を変えることになる。つまり、結婚というポジティブな環境変化を機に、あなたは、自分が持っているものを一旦全て捨て去り、今の生活環境を完全にリセットすることができるのだ。これは何とも気分爽快な取り組みではないだろうか。そして、真っ白なキャンバスに、あなたが本当に望む人生を描き直す。あなたは、田舎の海、山、川、四季折々の草花といった豊かな自然に着目するかもしれない。水、空気、肉、魚、野菜といった新鮮な食事に着目するかもしれない。協調社会、緩やかな時間の流れ、濃密な人間関係に着目するかもしれない。東京での生活と180度違ったものであればあるほどワクワクするというものだ。
あなたは18歳で上京する意思決定をした。そして、当時からの惰性で、現在まで東京で住み続けているのかもしれない。あれから長い月日が流れ、あなたも大人になった。あなたはこれまでの経験で、東京と田舎の両方のカルチャーを熟知している。東京という街が、いなせで、さっぱりとした気風で、金銭に淡白で、威勢が良くて、歯切れが良くて、浅慮で、短気で、軽率で、意地と張りに生きる、喧嘩っ早い「江戸っ子」が集う街などではないことを知っている。そして、もちろん、田舎という街が、純朴で、マイペースで、不作法で、ファッションに疎く、品が無く、お節介で、噂好きで、排他的で、時代遅れの、野暮ったい「田舎者」が集う街などではないことも知っている。今のあなたは、18歳当時とは段違いの情報を持っている。そして、東京しか知らない、あるいは、田舎しか知らない人に比べて、2倍のフィールドを経験済みだ。ここらで一旦立ち止まり、一旦全てをリセットした上で、より主体的に、より高い精度で、あなたにジャストフィットした今後の人生の方針を定めてみるのも一興ではないだろうか。
東京に固執する必要性はゼロ
思えば、東京という街は、右を見ても左を見ても田舎者(二世、三世)の集まりだ。ちゃきちゃきの江戸っ子にお目にかかる機会はほとんどない。田舎生まれの長男以外(次男坊や三男坊や女性)の持たざる民は、東京に学業やら出稼ぎやらでやって来て、土着し、二代三代かけてようやく郊外にちっぽけな家を建てるのが習わしだ。東京には、昔からの土着で農家上がりの土地成金がそこかしこに居る一方で、大多数の若者は裸一貫からの勝負を強いられ、大した成果も上がらないまま、ひもじい思いをしつつ、莫大な住居費に苦しんでいる。それでも地方出身者が東京に居残り続ける理由は、東京には、仕事と、便利な生活インフラと、教育環境と、ちょっとした娯楽、があるからだろう。
しかし、昨今のIT革命で、東京と地方の魅力差は確実に縮小している。いや、既に魅力差は完全に無くなったと言えるかもしれない。ソフト化が進む仕事は、リモートワークで対応が可能。もし、リアルでのマンパワーが必要な仕事であれば、それこそ、地価の安い田舎で対応すべきものだ。便利な生活インフラは、マクドナルド、スターバックスから、ヤマダ電機、ニトリ、ユニクロまで、田舎にもこれでもかと言わんばかりに溢れており、東京の生活環境と一ミリも変わらない。当たり前だが、電気も水道もガスもインターネットも携帯電話も100%問題なく使える。教育は、オンラインとアプリでどうにでもなる。東京に乱立するような名門の中高一貫校などただの一校も存在しないが、徒手空拳で地元の進学校に通い東京の大学に進学したあなたの子供であれば、下駄など履かせずとも大学受験など朝飯前だ。どうしても東京の娯楽に拘りたければ、東京と名古屋を40分、東京と大阪を67分で結ぶリニアで、たまに東京に出れば事足りる。必要な品物は全てポチれば良いし、体が悪ければ遠隔医療を受ければ良い。情報格差はゼロ。一体、田舎に何が足りないというのか。田舎にあって東京に無いものは数多有る。東京にあって田舎に無いものは、皇居と国会議事堂と東京大学くらいのものだが、そんな所には滅多にお世話にならない。東京に拘る必要など、もはや一ミリも無いわけだ。もちろん、田舎出身のあなたであれば、そんなことは筆者に言われるまでもなく1,000%判っていることだ。だから、今なら確信を持って東京を脱出できるのだ。
第二の人生を華々しくスタート
地方から上京したあなたが、アウェイの地東京で婚期を逃すのは最悪のシナリオだ。これは当然に全力回避する必要があるが、あなたは、あなたの人生をよりパワフルなものとするために、先ずは、現在の生活環境を維持しつつ(東京に残りつつ)、田舎男性との出会いを追求してみてはどうだろうか。もちろん、現状の人間関係や活動範囲の中で田舎男性と巡り合うことは至難の業なので、結婚相談所等を活用する必要がある。たとえば筆者が運営する結婚相談所では、結婚のお相手候補をウェブ上で「募集」する取り組みを行っているので、あなたは、あなたの故郷の男性に的を絞って結婚相手を募れば良い。
あなたは最低でも既に一度、生活環境をリセットした経験がある。そう、田舎の高校を卒業して大学進学のために上京したあの日あの時だ。あの日あの時、あなたは、自身のフィールドが拡張するのを体感したはずだ。見るもの聞くものの全てがあなたの血肉となった。あれから数年(から十数年)の歳月が流れたが、今回の挑戦もあの日あの時と何ら変わらない。東京での経験曲線カーブが鈍化した今こそが新たな旅立ちのチャンスではないだろうか。淡水で海水魚は生きられないし、低地で高山植物は咲かない。適した環境を得てこそ、あなたの第二の人生が華々しくスタートする。筆者は、東京で頑張っている、地方出身の独身女性の婚活を心から応援する。
以上
プロフェッショナル専門オンライン結婚相談所・縁仲