
「友人がいるし楽しいから一生独身でもいいや」が危険な理由
あなたと友人の本当の関係

「私には友人がいるし、友人と遊んでいて楽しいから、結婚はしなくてもいい」。独身男女のみなさんの中で、このように考えている方はいないだろうか。あなたは、友人と一緒に飲んだり旅行したりすることで、帰属欲求が満たされている。加えて、友人は、あなたを拘束したり、厳しい注文を付けたりしない、とても居心地の良い存在だ。帰属欲求と居心地の良さを確保したあなたは、現状に大いに満足し、「もう一生独身でもいいや」との考えに至っているかもしれない。
ここで問題となるのは、あなたと友人の本当の関係だ。もし、あなたが念頭に置く友人が、あなたにとって「親友」であるのなら、筆者は、あなたが結婚しなくてもいいと考えるのも、少しは理解できる。しかし、もし、あなたが念頭に置く友人が、あなたにとって単なる「暇友(暇つぶしのための友人)」だとしたら、筆者はあなたに結婚を勧める。なぜなら、あなたと暇友との関係が未来永劫継続するとは到底思えないからだ。
実は、あなたが念頭に置く友人が、親友なのか暇友なのかは、比較的容易にあたりをつけることができる。あなたが念頭に置く友人が、もし、既婚者であれば、その友人は親友の可能性が高い。もし、独身者であれば、その友人は暇友である可能性が否定できない。
親友との将来

あなたが念頭に置く友人が既婚者、特に、子供を持つ既婚者なのであれば、おそらくその友人は親友だろう。一般に、独身者と既婚者は、会うためのスケジュール調整が難しい。独身者は、概ね自己の裁量で平日土日を問わずスケジュールを調整できるかもしれないが、既婚者は、伴侶や子供との関係上、夜や土日などのスケジュール調整が難しい場合も多い。そして、独身者と既婚者は、お互いの関心事が微妙に異なる可能性もある。独身者は、仕事や趣味について話したいかもしれないが、既婚者は、子育てやマイホームの取得について話したいかもしれない。しかし、それでも、あなたと、あなたが念頭に置く既婚の友人は、お互いの時間を調整し、会い、共通の話題で楽しい時間を共有している。これは、相当馬が合っているということの証左だし、時間を共有する前向きなインセンティブもあるということになる。おそらく、お互いが尊敬し合っているのだろう。確かに、このような親友が側に居れば、あなたの人生が相当程度満たされるであろうことは、十分に想像がつく。
ただ、一点、腑に落ちない点がある。おそらく、あなたは、親友の幸せな家族生活を見聞きしていることだろう。親友宅に遊びに行ったこともあるかもしれない。親友の子供と触れ合っているかもしれない。あなたは、そのような親友を見習って、結婚を選択しても良さそうなものなのだが、どうしてそう考えないのか。また、あなたの親友も、あなたに結婚を勧め、あなたに結婚相手の候補を紹介しても良さそうなものなのだが、どうしてそうしないのか。お互いの価値観を尊重した大人の関係ということなのだろうが、筆者の目には、その親友が少々冷たい人に映る。もし、あなたが結婚を選択すれば、あなたと親友の関係は今以上に楽しい関係になるのではないだろうか。
暇友との将来

あなたが念頭におく友人が独身者なのであれば、筆者は、あなたと友人の関係を疑う。あなたは、その友人と本当に一緒に過ごしたいと思っているのだろうか。それとも、あなたの時間に都合よく合わせてくれる人が、たまたまその友人くらいしかいないから、その友人と時間を共有しているだけの話なのか。もし、後者であるとするなら、残念ながら、その友人は単なる暇友であり、あなたは、自分の帰属欲求を満たしたいがためだけに、暇友を利用しているに過ぎない。或いは、寂しさを紛らわすためだけに、暇友を利用しているに過ぎない。もっと辛辣な表現をすると、結婚できない者同士が、相互に依存することで、お互いの傷をなめ合っているだけに過ぎない。まさか、あなたは、暇友と、「お互い未来永劫独身を貫いて楽しい関係を続けよう」などという口約束はしていないだろうが、いずれにしても、建設的な関係とは言い難い。
あなたが念頭に置く友人が単なる暇友だとしたら、あなたは、たとえば、暇友に交際相手ができたとしても、応援などせず、むしろ、嫉妬するだろう。そして、暇友が結婚したとなれば、当然、祝福などできるはずがない。更に、暇友に子供ができたとなれば、きっと、二人の見せかけの関係はあっけなく終了するだろう。理由はもちろん、あなたの暇がつぶせなくなるからだ。あなたは、一人取り残されることを何よりも恐れている。
そのため、もしかしたら、現状のあなたと暇友との関係は、囚人のジレンマならぬ「独身のジレンマ」の関係に陥っているかもしれない。即ち、二人にとっては、実は、お互いが結婚することが最適なのだが、万一にも暇友が先に結婚してしまい、あなたが結婚できなかった時のことを恐れ、あなたは、暇友を出し抜いて(暇友には内緒で)婚活を始めるかもしれない。もちろん、あなたは、暇友に対しては、有ること無いことを語り、暇友の婚活意欲を削ぐことに躍起になる。あなたは、暇友の交際や、婚活や、結婚を徹底的に妨害する。そして、あなたと同じ立場にある暇友も、あなた同様に、あなたを出し抜いて婚活をし、あなたの婚活意欲を削ぐことに躍起になり、あなたの交際や、婚活や、結婚を徹底的に妨害する。結果、当然に二人の中途半端な婚活は不調に終わり、見せかけの友人関係がダラダラと継続する。
あるいは、あなた(もしくは、暇友)が、完全に婚活を諦めていると看做したほうが実態に即しているかもしれない。あなたは、もはや婚活をする勇気も自信もない。今更、結婚相手の希望条件を引き下げるのは嫌だ。振られるのも嫌だ。そもそも異性からモテる自信もない。そして面倒くさい。そこで、あなたは、一層の事、暇友の足を引っ張ろうと考える。あなたは、暇友に対しては、有ること無いことを語り、暇友の婚活意欲を削ぐことに躍起になる。あなたは、暇友の交際や、婚活や、結婚を徹底的に妨害する。結果、当然に暇友の中途半端な婚活は不調に終わり、独身のジレンマ同様、見せかけの友人関係がダラダラと継続する。
あなたは、暇友の幸せなど祈っていない。そして、暇友もあなたの幸せなど祈っていない。もし、実際にこのような関係だとしたら、これは、まともな友人関係とは程遠い。それでもあなたは、あなたの貴重な時間を、暇友との見せかけの関係に費やし続けるのだろうか。それも一生。
友人と協力して婚活

あなたが念頭に置く友人が、親友なのか暇友なのかは、あなたにしか判らない。そして、あなたの友人が親友であろうと暇友であろうと、既婚者であろうと独身者であろうと、もし、あなたが、その友人との関係を人生の中心に据えることに一抹の不安を感じるのであれば、筆者は、あなたに婚活を始めることを勧める。あなたは、幸運にも、現状、結婚しなくてもいいと思えるほどに緊密な連携の図れる友人に恵まれている。緊密な連携の図れる友人に恵まれているのだから、友人と一蓮托生などという一か八かの選択に舵を切るのではなく、むしろ、友人に結婚のことを相談し、友人の力を借り、友人と一緒になって婚活を乗り切ればいいのだ。
あなたの友人が既婚者なのであれば、その友人は、あなたに適した交際相手を紹介してくれるかもしれない。友人の伴侶にお願いして、交際相手を紹介してもらってもいいだろう。あなたと友人の間には一定の信頼関係があるのだから、あなたが真剣に相談すれば、友人は必ずや力になってくれるのではないだろうか。
あなたの友人が独身者なのであれば、二人で一緒に婚活パーティーに参加し、結婚相談所に入会するなどしてみてはいかがだろうか。一緒に飲んだり旅行したりも楽しいが、期限を決めて婚活に取り組み、お互いの結婚観等について意見交換することも、楽しい取り組みになるはずだ。
欲張りな人生を歩む

友人は大切な存在だ。一緒にいて楽しいし、励みになるし、参考になる。間違いなく、人生に彩を与えてくれる。しかし、友人が、いつまでも側にいて、いつまでも相手をしてくれるとは限らない。長い人生を考えたときに、友人関係のみで人生の持ち時間の全てが埋まることも考えづらい。既婚者である友人は、伴侶や子供や父母の都合で、違う環境に移ってしまうかもしれない。独身者である友人は、結婚や転職や転勤で、違う環境に移ってしまうかもしれない。複数いた友人は、加齢と共に次第に分散し、その物理的距離は着実に開いていく。これは、たとえば、あなたの両親や祖父母が友人と会っている頻度を考えてみれば判る。友人という存在は、たとえ心の拠り所であり続けたとしても、未来永劫行動を共にし続ける存在には成り得ないのではないだろうか。
人は一人では生きていけない。そこで、多くの独身男女のみなさんは、一定の年齢に達すると、友人の有無にかかわらず、結婚を選択し、伴侶を得て、家族を構成する。勿論、あなたも、友人を持ち、伴侶を持つことができる。あなたは、友人と伴侶の二つの関係を持つことで、人生を更に面白くすることができるはずだ。欲張りな人生を歩もう。筆者はあなたの婚活を心から応援している。
以上
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