結婚は「等価交換」が原則の極めて高度なマッチング
結婚が一筋縄ではいかない理由
結婚は一筋縄ではいかない。婚活はどうしてこんなに大変なのか。理由の一つに、結婚は原則、「等価交換」によって成立する契約行為であるという点が挙げられるのではないだろうか。
等価交換とは、「等しい価値のあるモノをお互いに交換する」こと。貨幣経済が発達する以前、人々は物々交換を行っていた。魚10匹とコメ一升を交換する。これがまさに等価交換だ。
しかし、この物々交換を成立させるには、結構な時間と労力がかかる。こちらが欲しいもの(コメ一升)を相手が持っていて、かつ、相手が欲しいもの(魚10匹)をこちらが持っていなければ取引が成立しないからだ。経済学では、これを「欲望の二重の一致」と言う。
話を元に戻すが、結婚は、この「等価交換」、しかも、「欲望の二重の一致」を叶えなければ成立しないという、極めて厄介な側面があるのだ。少々ドライな表現になるが、こちらが相手に渡す価値(たとえば80点)と相手がこちらに渡す価値(同80点)の水準が釣り合っている状態でなければならない。そして、なおかつ、こちらが欲しいもの(たとえば、高年収、高身長)を相手が持っていて、相手が欲しいもの(たとえば、料理ができる、優しい)をこちらが持っている状態でなければならない。このマッチングは、結構、難しい。恐らく、現代のAI技術を駆使しても容易には克服できないだろう。
等価交換を成立させるためには
では、この難しい取り組みである結婚という名の等価交換を効率的に成立させるために、我々は一体どのようなことを心掛けなければいけないのだろうか。筆者は、以下の3つ視点が極めて重要だと考えている。
1.正しい価値評価
2.市場へのアクセス
3.第三者の活用
最も心掛けるべきものは、何といっても「正しい価値評価」を下すことだろう。即ち、自分の価値を正しく評価し、相手の価値も正しく評価する。当然だが、価値評価に嘘や誤解(過大評価、過小評価)があっては、相手との取引は永遠に成立しない。自分が相手に渡すことのできる価値は何か、そして、その価値はいかほどのものかという点について、極めて冷徹に、公平に、客観的に評価する。そして、相手の価値についても同様に考えてみる必要がある。
次に心掛けるべきものは、「市場へのアクセス」、それも能動的かつ積極的なアクセスだろう。即ち、飲み会、コンパ、婚活パーティー、マッチングアプリ、結婚相談所といった男女が集う市場に足繁く通わなければいけない。結婚という名の高度な物々交換は、通りすがりの人やその辺で出会った人と場当たり的に為されるものではないし、偶然の出会いをいくら期待しても自ずと限界がある。ましてや、そもそも相手に結婚のニーズがあるかないかもわからないような状態では、奇跡など起こるはずもない。少なくとも、年齢の近しい独身男女が集まる市場に出かけなければどうすることもできない。
最後は、「第三者の活用」だ。即ち、友人、先輩、後輩、結婚相談所の世話人等のサポートを上手に受ける。自分の価値や相手の価値を客観視していて、等価交換や欲望の二重の一致を調整してくれる第三者がいれば、取引はかなりスムーズになるはずだ。たとえば、友人からの紹介で、相手と出会うような場合は、友人のパーソナリティーを通じて、出会った二人の価値の水準が自然と揃う。そして、友人の頭の中で二人の情報が結合されることで、二人の極めて円滑なコミュニケーションが実現する。
愚直に前進しチャンスを掴む
結婚は一筋縄ではいかないが、自分と相手の価値を正しく評価するよう努め、独身者や結婚意欲のある人が集まる場所に積極的に赴き、相手との縁を取り持ってくれるであろう第三者の存在を大事にすることで、婚活の成功確率がアップするのではないだろうか。結婚は極めて高度なマッチングではあるが、婚活に成功するために普段から我々が心掛けるべきことは、実はどれも基本的なものばかりだ。基本を怠ることなく愚直に前進していれば、きっとチャンスは訪れる。筆者は、みなさんの婚活を心から応援している。
以上
プロフェッショナル専門オンライン結婚相談所・縁仲