結婚直前の男性・女性がマリッジブルーに陥った時の対処法は?
結婚してみなければ判らない
「本当にこの人と結婚しても良いのだろうか」。婚活中の独身男女のみなさんの中で、このような不安にじわじわと襲われている人はいないだろうか。あなたは、折角、素敵な人に巡り合えたというのに、その人との結婚に迷っている。場合によっては、婚約や挙式をご破算にしかねないほどの切迫感かもしれない。いわゆる、マリッジブルーだろうか。
筆者がそんなあなたに掛けてあげられる言葉は一つ。「いざ結婚となれば、誰だって、漠然とした不安は抱くもの。その人と結婚して良いかどうかは、結局のところ、結婚してみなければ判らない」。決して、あなたが特別なわけでも、悪いわけでもない。バンジージャンプをする前は、誰だって、紐や金具が気になるものだ。
あなたは、改めて、結婚することの意味を見つめ直してみては如何だろうか。誰と結婚するかということ以前に、そもそも、何故結婚するのかという原点に立ち返る。そうすれば、きっと、あなたの不安は和らぎ、改めて前向きな気持ちになれるかもしれない。今回は、「結婚することの意味、天の巻7選、地の巻7選、合計14選」を述べたい。
結婚することの意味、天の巻7選
①「モテることを証明するため」。きっと、あなたはモテることだろう。結婚相手が見つかっていることが、何よりの証拠だ。しかし、世間は、未だ結婚しないあなたのことについて、「きっと性格が悪い」、「どこかに欠陥がある」と、陰口を叩いているかもしれない。あなたは、自分が価値ある存在だということを証明し、そんな陰口を叩く無礼者を黙らせたい。そこで、あなたは結婚する。あなたは、結婚し、「これまで結婚してこなかったのは、モテなかったからではなく、自分の意思として結婚してこなかっただけだ」と、声高らかに宣言する。
②「質問攻めを一蹴するため」。結婚していないと、どこに行っても、誰と会っても、「何で結婚しないの?」、「いつ結婚するの?」と聞かれる。腹立たしい。そして、そんな興味本位の質問にいちいち答えるのも面倒くさい。「なかなか良い人に出会えなくて」なんて回答を、いつまで繰り返せば良いのか。あなたは、そんな野次馬を黙らせたい。そこで、あなたは結婚する。あなたは、結婚し、堂々と結婚指輪を身につける。もうこれ以上、何人たりとも勝手な質問はさせない。
③「祝儀を取り返すため」。あなたは、あなたの友人、知人、親戚等の結婚のお祝いとして、これまでに総額で幾らの祝儀を包んできただろうか。数万円程度ということはあるまい。どんなに少なく見積もっても十万円以上、仮に、あなたがアラフォー、アラフィフであれば、総額で何十万円も包んできたことだろう。勢い、部長、取締役、などという大それた肩書になってしまったあなたは、もしかしたら祝儀の総額が百万円の大台に乗っているかもしれない。あなたは、この祝儀を、きっちり利息付きで取り返したい。そこで、あなたは結婚する。あなたは、これまでに多くの花嫁花婿の幸せの門出を祝ってきた。今度は、あなたが堂々と祝ってもらい、堂々と祝儀をもらう番だ。
④「焼肉を食べるため」。最近、一人焼肉の店が増えてきたとはいえ、焼肉屋に一人で入るのはそれなりに勇気が要る。やはり、焼肉は複数人で鉄板を囲みつつ食べてナンボのものだ。美味しいタン塩、カルビ、ミノ、そして、生ビール。あなたは、焼肉を、複数人で美味しく味わいたい。そこで、あなたは結婚する。結婚すれば、焼肉屋に堂々と入れる。無論、自宅でも思う存分楽しい焼肉を味わうことができる。夫婦二人で、腹一杯カルビを頬張り、浴びるほどビールを飲んで、大の字になって寝ることができる。準備や後片付けだって苦にならない。最高の気分だ。
⑤「破れた服を縫うため」。仮に、あなたが男性であれば、日頃から悪戦苦闘しているその裁縫を、いつまで続けなければならないのだろうか。あなたがそのぎこちない手捌きで取り組むより、手先が器用で裁縫を習ってきた女性に任せた方が、きっと上手くいくはずだ。あなたは、裁縫から完全に足を洗い、その全権を頼りになる女性に委任したい。そこで、あなたは結婚する。結婚すれば、裁縫は一切妻に任せることができる。ついでに、ワイシャツやハンカチのアイロンがけも、手際の良い妻に任せてしまう。あなたは、細かな作業とようやくおさらばし、晴れやかな日々を送る。
⑥「電球を取り換えるため」。仮に、あなたが女性であれば、日頃から悪戦苦闘している電球の取り換えを、いつまで続けなければならないのだろうか。あなたがつま先立ちで取り組むより、10センチ背の高い男性に任せた方が、きっと上手くいくはずだ。あなたは、電球の取り換えから完全に足を洗い、その全権を頼りになる男性に委任したい。そこで、あなたは結婚する。結婚すれば、電球の取り換えは一切夫に任せることができる。ついでに、重たい荷物の上げ下げや持ち運びも、筋力のある夫に任せてしまう。あなたは、重労働とようやくおさらばし、快適な日々を送る。
⑦「ゴキブリを退治するため」。仮に、あなたが女性であれば、日頃から悪戦苦闘しているゴキブリ退治を、いつまで続けなければならないのだろうか。あなたがその細腕で取り組むより、闘争心溢れる男性に任せた方が、きっと上手くいくはずだ。あなたは、ゴキブリ退治から完全に足を洗い、その全権を頼りになる男性に委任したい。そこで、あなたは結婚する。結婚すれば、ゴキブリ退治は一切夫に任せることができる。ついでに、蟻退治やナメクジ退治も、執着心の強い夫に任せてしまう。あなたは、殺虫剤と雑誌片手に鬼の形相になる日々とようやくおさらばし、高枕で眠りにつける。
結婚することの意味、地の巻7選
⑧「健康的に暮らすため」。結婚すれば、赤の他人との共同生活が始まる。共同生活は、イベントや不確実性が目白押し。あなたは、喜怒哀楽等の感情表現によって心身を発散させ、顎を使い、声を出し、頭を回転させ、筋肉や血流に適度な負荷をかけることで、健康的に暮らすことができる。人は感情の生き物だ。一人きりで、無機質でのっぺりした人生を歩むより、喜怒哀楽を発散させながら刺激的な人生を送ったほうが、健康的に暮らせるはずだ。また、赤の他人との共同生活が始まれば、身の回りを整理し、掃除することが習慣化される。心身ともにリフレッシュし、除菌も促進され、健康にはこの上なく良い。
⑨「己を知るため」。結婚すれば、伴侶との共同生活を通じて、伴侶のことがよく判る。伴侶の、良いところ、足りないところ、知力、体力、精神力、生き様の全てが手に取るように判る。そして、伴侶との対比によって、自分のことが極めてよく判るようになる。四六時中時間を共にする伴侶の存在があればこそ、伴侶との意見や行動の違い等を通じて、自分を客観視し、自分の強みや課題が見えてくる。加えて、もし、あなたが子供を授かることができれば、あなたは、子供を通じて自分を知ることになる。子供は、あなたの完全なる生き写しだ。自分の幼少期はこんな感じだったのかと改めて考えさせられる。子供を通じて、自分の潜在的な強みや課題が見えてくる。子供の強みは自分の強みであり、子供の課題は自分の課題だ。結婚することで、否が応でも、自分と向き合い、自分を知ることになる。
⑩「好奇心を刺激するため」。結婚すれば、多様な価値観に触れることができ、あなたの好奇心は大いに刺激される。男性は、女性の価値観を知ることができる。女性は、男性の価値観を知ることができる。加えて、伴侶の実家の価値観を知ることができる。子供を授かることができれば、子供の価値観を知ることができる。あなたのフィールドは、独身時代の3倍以上に拡大し、あなたは、新たな好奇心に恵まれる。人生がどこかマンネリ化しているあなたは、結婚することで、新たなフィールドを得て、驚くほど活き活きとする。一度きりの人生、いつまでも好奇心を持ち続けていられるほうが、きっと楽しい。
⑪「生産性を上げるため」。結婚すれば、夫婦で役割分担をすることができる。仕事、家事、育児、教育、親孝行等。各々の適性に応じて、各々が得意なものを上手に分担する。その結果、夫婦という名のチームの生産性は一気に上がる。そして、生産性の向上に伴って生まれた新たな時間は、自分に還元される。もしかしたら、結婚することで、独身時代の1.5倍から2倍くらいの時間を確保できるようになるかもしれない。一度きりの人生、生産性を上げ、効率的に生きたほうが得だ。
⑫「不測の事態に備えるため」。人は、いつ、どこで、どうなるかわからない。突然、職を失うかもしれない。不幸にも交通事故に遭うかもしれない。歳をとれば、体が不自由になるかもしれない。場合によっては、寝たきりになってしまうかもしれない。結婚すれば、相互扶助の精神によって、これらの不測の事態に備えることができる。誰かが側にいるだけで、精神的にも物理的にも安心できる。家族として一体感を持ちながら生活していれば、無用な孤独感や寂しさも無い。結婚し、夫婦で支え合っていけば、大概の窮地は乗り越えていけるのではないだろうか。
⑬「家族を安心させるため」。人は、家族と調和しながら生きている。家族が悲しむようなことはすべきではないし、家族に心配や迷惑をかけてもいけない。あなたの家族は、あなたが独身でいることについて、あなたが想像する以上に心配している可能性が高い。仮に、あなたが自分のことばかり考えていたとしても、家族はいつでもあなたのことを考えてくれている。あなたが結婚すれば、あなたの両親は、落ち着くことができる。あなたが結婚し、子供を授かることができれば、あなたの両親は、孫をかわいがり、新たな生きがいを手に入れることができる。あなたが結婚すれば、あなたの兄弟姉妹は、楽しい親戚付き合いができるようになる。これは、とても尊いものではないだろうか。
⑭「人類の子孫を残すため」。人類は、何百万年という悠久の歴史の中で、子供を設け、命を繋いできた。無論、身体的な理由等から、子供を授かることができなかった人も沢山いたことだろう。しかし、人類を一体として捉えれば、世代から世代へとDNAを受け継ぐ歩みが着実に続けられてきた。もし、現代社会において、この営みが滞り、途絶えてしまったらどうなるだろうか。おもちゃが要らなくなり、公園が要らなくなり、学校が要らなくなる。衣服も、食料も、車も、家も、要らなくなる。仕事はどんどん減っていくだろう。そして、親戚が消え、隣人が消え、友人が消え、やがて、社会の活力が失われていく。果たして、我々人類は、そのような環境を望んでいるのだろうか。そんなはずはない。改めて語るまでもなく、子供を授かることは、結婚することの十分過ぎるほどの意味となる。
無心になって前進する
結婚することについて14個の意味付けを試みた。そして、一つはっきりと判ったことがある。結婚することの意味など、突き詰めたところで、大してピンと来ないということだ。
人は、呼吸することの意味も、心臓が動くことの意味も、ご飯を食べることの意味も、喜怒哀楽を表現することの意味も、人と人が触れ合うことの意味も、大概、一ミリも考えていない。どれも極めて大事なことなのに、一ミリも考えていない。そして、たとえ、一ミリも考えていなかったとしても、これらの大事なことは自然体で粛々と行われていく。いや、むしろ一ミリも考えていないからこそ、粛々と行うことができるのかもしれない。いちいち考えながら呼吸していたら、それこそ息が詰まるし、生き続けるのが大変だ。
結婚も同じではないだろうか。結婚する意味など、深く考えない方が却って上手くいく。増してや、「本当にこの人と結婚してもいいのだろうか」などという枝葉末節な問は、積極的に放置すべきだろう。「縁」という便利な言葉に身を任せて、一切何も考えないのが最上の策だろう。
不安とチャンスはセットでやって来る。再び前向きな気持ちになれたら、あとは、無心になって、前進しよう。筆者は、あなたの幸せを心から願っている。
以上
プロフェッショナル専門オンライン結婚相談所・縁仲